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2026.02.07お知らせ
天明寺が毎年12月に実施する「白菜加持法要」は、2025年には700人を動員する一大イベントにまで成長しました。地域行事の枠を超え、年末の恒例行事として多くの方に認知されるイベントとなっています。
岡山、大阪、仙台、福井など遠方からの参加者も多く、火渡り体験だけでも600人が参加。
イベントをきっかけに、永代供養の受注や年明けのご祈願依頼、将来的な終活相談、新規檀家の獲得といった多くの成果につながっています。単なる一日限りのイベントではなく、その後のご縁や関係づくりにも発展する形となりました。
初年度の参加者はたった5人だった白菜加持法要がなぜ、ここまでの大規模イベントに成長したのでしょうか。今回は、2025年の白菜加持法要を成功させた背景にあるマーケティング手法を余すことなく公開します。
イベント集客だけでなく寺院経営、ひいては地域密着型ビジネス全般に応用できる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
目次
- 「参加者」を「体験者」に変える多面的なコンテンツを提供
- 前後の導線設計がイベントマーケティングを成功に導く
- YouTubeをきっかけに全国の視聴者が来訪
- 「利他マーケティング」を続けてきたからこその成果
「参加者」を「体験者」に変える多面的なコンテンツを提供

今回の集客が成功した要因の一つに、メインとなる火渡り以外のコンテンツを数多く提供した点が挙げられます。イベントを「見るもの」ではなく「体験するもの」として設計することを意識しました。
イベント全体の雰囲気として、子どもが夢中になれるような空間に仕上げることで、休日の外出先を探すファミリー層にとっての選択肢になることを目指しました。その流れの中で、ご家族ごとに天明寺の説明に自然に触れてもらえる導線も設けたのです。
これにより、単に天明寺の売り込みになるのではなく、参加者の皆さんに自発的に楽しんでいただけるイベントとなりました。
では、具体的にはどのようなコンテンツを用意したのでしょうか。
1つは、体験型コンテンツの拡充です。火渡り体験のほか、バルーンアートやマジックショーも実施しました。

待っている間もマイクでパフォーマンスをするなど、会場全体が常に動いている状態をつくり、1日を通してテーマパークのように盛り上がる時間を提供しました。
また、イベントにはキッチンカーを招待し、会場で出店していただきました。通常、キッチンカーでの出店は場所代がかかるところ、今回の白菜加持法要では一切場所代を受け取りませんでした。
それによって積極的に出店いただけるようになり、イベント自体の集客効果をより強める結果につながりました。多くの人に白菜加持法要を見ていただき、多くの方に天明寺を知っていただく機会となりました。
ほかには地元農家の方による野菜の直売も行い、こちらは12時には完売しました。また、天明寺オリジナル白菜守りをプレゼントすることで、参加者への感謝を目に見える形でお伝えしています。

プレゼントを通して会話と笑顔が生まれ、天明寺といえば“白菜のお寺”という印象が定着。オフラインで作ったこのイメージが、ECでの漬物販売の売上にも活きています。
そして、来場者のファン化に大きく貢献したのが、オリジナルキャラクターグッズである張り子で作った「六種護摩秘法 ミニ白菜不動くん」の配布です。
ここでのポイントは、火渡りをした方に対して6種類あるグッズのうち1種類の「むすぶ不動くん」のみを配布したことです。
これによって、火渡り体験をして終わりではなく、「6年間通って全部集めたい」と思っていただけるような体験設計としています。
前後の導線設計がイベントマーケティングを成功に導く

このように、多くのコンテンツを用意した白菜加持法要ですが、どんなにイベントが魅力的でも、来ていただかなければ魅力を伝えることはできません。
12月に入るとイベント当日まで限定的にラジオ広告を出す、あるいはDMを出す、そして新聞折り込み広告チラシを出すことで、多角的に認知を高めていきます。
このチラシにも仕掛けがあります。オモテ面でイベントの告知をしつつ、裏側には永代供養のお知らせを記載しました。これによって、イベントで天明寺と接点を持った方が、必要なときに相談しやすい状態につなげました。
このように前後の導線を戦略的に設計することで、「イベントへの集客」と「イベントによる集客」の両方を効果的に進めることができました。
YouTubeをきっかけに全国の視聴者が来訪

2025年の白菜加持法要の最大の成果は、群馬県だけでなく全国から多くのお客様が集まったことです。この成果の背景には、YouTubeチャンネルによる継続的な発信があります。
2024年に開設したYouTubeチャンネルでは、開運や金運を切り口にしながら、終活やお葬式といった「どのような死を迎えるか」というテーマや、正しい供養の仕方、葬儀の際の慣習や文化などについて、現役の住職としての専門知識を活かして発信してきました。
40~60代の女性を中心に多くの視聴者から好評をいただき、2026年1月現在、12万人の方にチャンネル登録いただいています。
今回のイベントでは、YouTubeを見たファンの方々が多くいらっしゃり、神奈川や茨城といった近隣の県だけでなく、岡山や大阪、仙台、福井などの遠方からも参加いただきました。
今回のイベントは、YouTubeを通して私を知ってくださった皆様からすれば、画面越しに見ていた住職の辨望(べんもう)と顔を合わせて話せる、いわゆる“オフ会”のような体験となったのです。

天明寺《てんみょうじ》群馬県前橋市にある自然に囲まれたお寺です。 正式名称は「太子山 神通院 天明寺(たいしさん じんつういん てんみょうじ)」www.youtube.com

丸儲け住職 -ブッダの教えで人生好転-「仏教の教え」を基にお金や人間関係に関する悩みをズバッと解決していくチャンネル! 人生を好転させるための方法論について解説www.youtube.com
YouTubeでの広い発信とイベントでの濃い関係づくりにより、地域を超えてファンを増やすことにつながりました。
実際、遠方の方からも、ご家族に不幸があったときに「YouTubeで見ているし、イベントでも顔を見たから信頼できそう」という理由でお問い合わせをいただくことが増えており、永代供養や葬儀などの相談が、地域を超えて舞い込むようになっています。
「利他マーケティング」を続けてきたからこその成果

以上のように、多くの打ち手の結果、2025年の白菜加持法要には、700人もの集客に成功しました。成果が出た背景にはイベント集客だけでなく、天明寺が取り組んできた「利他マーケティング」の積み重ねがあります。
私が住職として引き継いだ2004年当時、天明寺は133年間、ずっと住職がいない状態が続き、ほぼ廃寺のような状況でした。檀家は26軒のみ、建物は荒れ、地域からもほとんど忘れられていました。
そんな状態のなか、檀家さんや信者さん一人ひとりと向き合い、「この人は何に困っているのか」「何を求めているのか」を丁寧に聞くところから始めました。
個人やご家庭の状況に合わせて、できることを一つずつ積み重ねていった結果、檀家の数は26軒から3000軒まで増えていきました。
天明寺が過去に取り組んできたマーケティングについては、この記事でより詳しく書いています。お読みください。