Column

べんもうコラム

  • 2025.11.01

    散骨!という重い決断

    やっぱりそうか!

    天明寺では、遺骨のお預かりをはじめ、永代供養や樹木葬など――

    その方のご家庭の事情に合わせて、さまざまな納骨の形を選べるようにしています。

    もちろん、昔ながらの“お墓”もありますが、

    最近の流れを見ると「もう墓地はいらない」という声が本当に多いんです。

    さらに「合祀(ごうし)」といって、ほかの方の遺骨と一緒に境内の散骨場所へ撒く方法もあります。

    もともとは、身元がわからない“行旅不明人(こうりょふめいにん)”などの遺骨を供養するために行っていたのですが、

    最近では“遺骨の受け取りを拒否する親族”からの依頼も増えてきました。

    それだけでなく、家族がいても「自分の遺骨は撒いてほしい」と希望される方もいます。

    そこで大切なのが、“家族の意志”。

    親子であっても、考え方がまったく違うことがあるんですよね。

    先日もこんなことがありました。

    まだご健在のお母さまの意向を聞く前に、息子さんが亡くなったお父さまの遺骨を散骨契約してしまい、

    さらにお母さまの分まで“生前合祀契約”を結んでしまったのです。

    本来であれば、その契約に従って境内の散骨場所へ合祀するのですが、

    実際のところ――「やっぱり返してほしい」「お墓を建てたい」「永代供養にしてほしい」と、

    気持ちが変わる方がとても多いのです。

    だから天明寺では、すぐには散骨せず、

    今回も3年間、お預かり堂で遺骨を安置していました。

    そして先日、ついにお母さまが来られました。お話を伺うと、喪主である息子さんと意見が合わなかったとのこと。実は、これまで一度も「もう散骨しました」とは言ったことがないんです。

    それは、“本当に合祀していい”という判断がご家族全員でできるまでは、そのままにしておくと決めているからです。やっぱり、この選択はとても重いんですよね。

    今回は話し合いの末、永代供養にすることになりました。

    ――ひとまず、安心です。

    ※YouTube更新しました

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