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2026.02.09
業者主導の樹木葬分譲の何が問題か?
現在、永代供養という新たな納骨形式に加え、「樹木葬」という納骨の形が全国的に広がりを見せています。
もともと樹木葬は、大自然に還るという思想を背景に、多くの方の共感を集めてきました。
しかし、いつの頃からか「樹木葬」という言葉だけが独り歩きし、本来の意味とは異なり、実態としては一般の墓地と大きく変わらない形態も増えてきています。
さらに近年では、・10年・20年・長くて50年から70年といった期限を設け、その後は合祀墓へ移す、あるいは散骨するといったプランも見受けられるようになりました。
◇天明寺の樹木葬の考え方
天明寺でも樹木葬の分譲を行っています。
形式としては、地面を1〜2メートルほど掘り込み、周囲をコンクリートで固め、その内部に納骨します。納骨の際には遺骨をさらしの布に包んで納めますが、布はやがて土に還り、遺骨も時間をかけて自然へと戻っていきます。納骨場所の上部には石のプレートを設置し、どなたが納骨されているか分かるようにしています。近年の樹木葬ブームもあり、多くの方に関心を持っていただいています。
◇寺院主導と業者主導の違い
ここで考えたいのは、寺院主導の樹木葬と、業者主導の樹木葬の違いです。
寺院で分譲する場合、住職や寺との関係が比較的近くなり、葬儀や法事のご相談を受けることも多くなります。檀家ではなくとも、いわば準檀家のような関係が生まれることもあります。
一方、業者主導で分譲される場合、多くは立地や価格などの条件で選ばれるため、寺院や住職との精神的な距離は近くなりにくい傾向があります。
実際に、納骨先は寺院の境内でありながら、葬儀や法事は別の寺院で行うというケースも見られます。
◇業者と寺院の考え方の違い
ここには、構造的な違いがあります。業者は、分譲によって利益を得ることが目的です。
できるだけ契約数を増やし、売上を上げることが重要になります。
一方で寺院は、納骨をきっかけとして、長い時間をかけて信頼関係を築いていくことを重視します。
ビジネス的に言えば、双方のキャッシュポイントが異なるということです。
業者は「分譲時」に利益が生まれ、寺院は「その後の供養・法事・関係の継続」の中で成り立っていきます。この短期視点と長期視点の違いは、簡単に埋まるものではありません。
◇将来起こり得る問題
さらに考えておかなければならないのは、分譲を行っていた業者が将来も存続しているとは限らないという点です。
実際に、寺院と石材業者との関係が破綻し、大きな事件にまで発展した例もあります。
足立区の源証寺の出来事をご存じの方も多いでしょう。
このような事例を見ると、契約の形だけではなく、誰が責任を持ち続けるのかという視点が極めて重要になります。
◇住職としての考え
寺院が樹木葬を行う目的は、単なる利益ではありません。
亡くなった方を供養し、残されたご家族とのご縁を大切にし、長い年月の中で信頼関係を築いていくことです。
納骨は「終わり」ではなく、本来はそこから始まるご縁でもあります。
◇まとめ
これから樹木葬を選ぶ方は、
・誰が管理するのか
・どのように供養が続くのか
・将来まで責任を持つ主体は誰か
形だけを見るのではなく、その先に続く「時間」と「関係」を見て選ぶことが、後悔のない選択につながるのだと思います。
皆さんはいかがお考えですか?
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