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2026.08.08
先祖が作った家の中の小さなパワースポット
家に仏壇がない。神棚もない。
これは、現代の核家族にとって、すでにスタンダードなのかもしれませんね。
私も自宅、つまり、お寺でいう庫裏を建てるときに考えました。
本堂には仏様をお祀りしている。護摩堂もある。お稲荷さんのお社もある。
それなのに、自宅にまで神様や仏様を、いくつもお祀りする必要があるのだろうか。
正直、そう考えたこともあります。
私の実家には仏壇があり、神棚もありました。しかし、友人の家には、どちらもないところがありました。
仏壇は、家族の誰かが亡くなったことをきっかけに置く場合が多いでしょう。神棚についても、住宅事情や置く場所を考えると、現代の家ではお祀りすることが難しいのかもしれません。
「御札だけで十分ではないか」
そう考えるのも自然なことです。
現代は核家族化が進み、親世代や祖父母世代と一緒に暮らす家庭も少なくなりました。そのため、仏壇も神棚もないお宅が増えているのでしょう。
かつて昭和の家庭では、仏壇や神棚を置くことが当たり前でした。さらに昔には、家を建てるときから神棚や仏間を設けることも珍しくありませんでした。
それだけ日本人は、仏様やご先祖様、神様を身近な存在として大切にしてきたのでしょう。
しかし、最近になって思うことがあります。
外にあるパワースポットばかりへ目を向けるのではなく、まずは自分の家の中に目を向けてみる。
すると、思っている以上に、今の自分や家族にとって必要なものと、不要なものが見えてきます。
もちろん、自宅をお寺や神社のようにしようとして、家中に御札を貼りまくる必要はないでしょう。
大切なのは、家の中に、自分や家族が手を合わせ、心を落ち着かせ、安心を取り戻せる場所があることです。
仏壇は、自分の命のルーツを確かめ、いただいた命を今どのように生きるのかを見つめる場所。
神棚は、日々の暮らしへの感謝を伝え、家族の無事と活力、これからの幸せを願う場所。
日本人は、神様と仏様を完全に切り離すのではなく、神仏習合という形で、ともに手を合わせる文化を長い年月にわたって育んできました。
そう考えると、神棚と仏壇は、いわば自転車の二つの車輪のようなものです。
仏壇は、これまで受け継がれてきた命を振り返る車輪。
神棚は、これからの暮らしを前へ進めていく車輪。
一輪車では、バランスを取るのも難しい。しかし、二つの車輪がそろえば、安定して前へ進むことができます。
大きく立派な仏壇や神棚でなくてもよいのです。
小さくても、毎日手を合わせられる場所がある。
多くの家庭から神棚や仏壇が姿を消していったのは、長い日本の歴史から見れば、比較的最近のことです。
家は、単に寝起きするだけの場所ではありません。
家の中に手を合わせる場所をつくり、心を整え、家族を支える小さなパワースポットにしてきたのは、ほかならぬ私たちのご先祖様だったりするのです。
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